量子は小さな「単位量」のこと
last up date 2009/05/12
プランクは、光のエネルギーを「hνを単位とする固まりとして考える」という仮説を示しました。このひと固まりの単位量が、すなわち量子です。
日本語では小さいもの、小さい粒子という意味で名前に「子」をつけることがよくあります。原子、電子、素粒子などはすべてミクロの粒子です。しかし量子の場合は「量子」という名前の特定の小粒子が存在するわけではありません。ひと固まりとして考えられる小さな単位量が「量子」なのです。たとえば光のエネルギーの場合は「hν」が量子になります。
さて、プランクのエネルギー量子仮説に基づくと、振動数がνである光のエネルギーはhν、2hν、3hν……という整数倍の値に必ずなります。整数倍以外の中途半端なエネルギー、たとえば0.5hνや1.2hνというエネルギーは光は持てないのです。これは従来の物理学にはない革命的な考え方でした。なぜならそれまでの物理学ではすべての量は連続的に変化するものであると考えていて、自然現象の中のある量が不連続な変化をする、つまり「とびとび」の値をとることはありえないとされていたからです。
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