光のスペクトル分布を調べる

last up date 2009/05/12

 一般に、自然界で観測される光は単一の色の光だけでできているのではなく、複数の色の光を含むことが知られいます。その典型的な例が太陽光であり、これをプリズムに通すことで、さまざまな色の光が含まれていることがわかります。
そしてその中で、もっとも明るい光(強い光)の色を、私たちは「その物体の色」として認識するのです。太陽光の場合には、黄色い光がもっとも強いために、太陽を見ると黄色っぽくみえることになります。
さて、光の色の違いは、光の波長の違いでした。ある光の中に、どんな波長の光が含まれていて、それぞれの波長の光がどんな強さになっているのかを調べることを「光のスペクトルを調べる」と言います。スペクトルとは「混ざり合ったものを分ける」という意味です。熱した物体から出る光についても、そのスペクトルが温度によってどのように変化するのかが注目されました。
ところで、熱した物体から出る光のスペクトルを調べる際に、気をつけるべきことがあります。それは、色のついた物体を熱すると、自分の色に応じた特有の波長の光を放ったり、逆に特定の波長の光を吸収してしまう性質がある点です。
これに対して、黒い物体を熱したときには特定の波長の光を放ったり吸収したりせずに、温度の高低だけに左右される光を放つことがわかりました。そこで、物体の温度と光のスペクトルの関係だけに注目した基礎理論を作るために、黒い物体から放たれる光の研究がすすめられました。これを当時の物理学では黒体放射の研究と呼んでいました。

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@ 光のスペクトル分布を調べる
A 光のエネルギーは「小さな固まり」
B 量子は小さな「単位量」のこと
C 不連続な量という革命的な発想
D 納得できないプランク

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