溶鉱炉との出会い

last up date 2009/05/12

 私たちの前に初めて「量子」を登場させたプランクのエネルギー量子仮説は、物質を熱したときの温度と、その物質が放つ光の色の関係を探る研究から生まれました。この研究は、溶鉱炉の中の鉄の温度を正確に知る方法を探すために始められたものでした。つまり量子は「溶鉱炉の中から生まれてきた」と言ってもいいでしょう。
良質な鉄をつくるには、溶鉱炉内の鉄の温度を正確に把握し、制御する必要がありましたが、数千度に達する高温を測定できる温度計は当時存在しませんでした。そこで溶けた鉄の色を見て、赤黒いので摂氏1000度くらい、真っ赤になったら摂氏2000度、白い光を放てばもっと高温というように、職人的な経験と勘を元に判断していたのです。
しかしこれではあまりに大雑把なので、熱した物質の温度と光の色の関係をもっと正確に、そして理論的に知りたいという要請が産業界から出て、多くの物理学者がこの問題に取り組みました。その一人がプランクだったのです。

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